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アルミライト 自在ブラケットの後継品できました。

2024.06.18

突然廃盤、そして突然復活

自在ブラケットの角度を変えるブラケット部分を作っていた工場が廃業になって突然作れなくなったとの通達があり、いったんは販売をあきらめ廃盤としました。


そしてある日突然別の工場で作ってくれることになったため、新タイプにて販売を再開します。
見た目は少し変わりますが、素材や曲がる角度などの機能は以前と同じです。細かくギザギザが入っているので約2ミリ単位で角度調整可能です。

ライトシェードやブラケットライトを並べた
工場で生産再開可能とわかった日。嬉しくて次商品のアイデアをいろいろ試してみました。
中はこうなってます。

旧と新タイプの違い

横に並べてみると、新タイプのほうがぽてっとして重厚感のある感じです。
ブラケット部分の表面にムラがあるように見えるのは、ソケット部分と同様、金型から外れやすくするために塗っている離型剤のあとです。


あえて磨いたり塗装したりせず、素材感を重視してそのままにしています。ヴィンテージ加工せずともヴィンテージに見える、そして加工過程が少ない分価格を抑えて提供できる商品になっております。軽量で強度もあるアルミは、時間の経過でくすんでいく色合いもまた味になります。

無骨の美徳

一見、何の飾り気もないアルミライトですが、この不完全の美は侘び寂びの心に通じるものがあるのかなと思いました。侘び寂びで表現される日本庭園や和室とはまた全然違いますが、質素なものにこそ趣があり経年変化の中に奥深さや豊かさに魅力を感じる文化のある、ここ日本でだからこそこの商品を気に入ってくださる方が多いのかなと。この言葉を英語で何というか調べたところ、そのまま、”Wabi-sabi”となっているので、日本以外ではあまり馴染みのない感性なんですね。


小さくても技術のある職人さんがいる町工場がどんどん廃業していくなかで、仕事をお願いすることでなんとかつなぎとめたいのと、ノスタルジックな工業デザインを残していきたい当社の思いの交錯の結果誕生したこの商品。買ってくださる方がいることが、とても嬉しく励みになります。

編集部:マエダ

白い壁に照明器具が付いている